蜘蛛/米田三星

「新青年」昭和6年4月号発表の作品。

救いのない精神に対する残酷さが際だつのが本作である。主人公は殺人者として独房に入っていた。殺されたのは親しい友人でありながらも、確かに羨望の延長から来る殺意の対象だったのは主人公自身も認める所である。。にも関わらず独房における精神状況の中、内なる声とのやり取りを通じて論理的な面から自分が殺害したという自信が揺らいでいくという展開だ。

作品の構成と病んだ異常な精神と健常に思える精神とのせめぎ合いが面白く、最後の蜘蛛によるカタストロフィは本作の残酷さの総仕上げとなっている。

なお本作についても、他の米田三星作品と同様に論創社「戦前探偵小説四人集」で読むことが可能となっている。





以下は「新青年」復刻版の読了時の感想。

「蜘蛛」/米田三星/13ページ

殺意を持った相手を殺して、気が狂いかけているように思われた主人公の的を射た推理。ちょっとくどすぎるような気がするが悪くはない。作者の「新青年」第二作

掲載誌:新青年 昭和六年新春特大四月増大号
(2001/7/17読了)

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テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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