夢野久作全集10 ちくま文庫 夢野久作

ハッキリ言って、B級作品集だったのは否めない。
「老巡査」「衝突心理」「無系統虎列刺」「近眼芸者と迷宮事件」「S岬西洋夫人絞殺事件」「二重心臓」「継子」「人間レコード」「芝居狂冒険」「冥土行進曲」「オンチ」「斬られたさに」「白くれない」「明娼満月」を収録。

この中では再読の「冥土行進曲」が良い所か。死の病宣告を受けていた兄貴が親の敵と弟の安定を願って、伯父に復讐を決心するが、あべこべな事になってしまうと言う話。夢野の遺作として「新青年」に載った作品だが、ラストでは、その遺作と言うのがまたシニカルな効果を出してしまったのが不謹慎な面白さかもしれない。
破綻して読むのが疲れる話が多い中、時代物の「明娼満月」は安心して読める作品代表として良かった。雑言を言われた明娼に復讐を誓うために、落ちぶれた二人は誓いを立て、金儲けに終始したが、その結末は時代小説の感動を地で行くものだったと言う展開。
(2004年4月読了)
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テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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