まほろ市の殺人/祥伝社文庫

倉知淳、我孫子武丸、麻耶雄嵩、有栖川有栖が、春夏秋冬に同じまほろ市を舞台にした中編を書いた作品集。

倉知淳は春「無節操な殺人」、マンションのベランダから突き落とした筈の見知らぬ他人は消え去っていた。
という怪奇事件、そしてバラバラ殺人事件。凄惨な事件とは裏腹に何ともライトな雰囲気で進むある意味ホラーな作品だ。まぁ軽い

我孫子武丸は夏「夏に散る花」 処女作のみ一応書店に並んだ程度の作家に届いたファンレターがもたらした幸せと崩壊。
我孫子らしいほのぼのとダークの同居。奇妙なことだが、読後感は意外にも悪くない。

麻耶雄嵩の秋「闇雲A子と憂鬱刑事」 前2作は同じまほろ市内の事件という感覚でいられたが、この作品だけはぶっ飛びすぎていて、 感想に困る。摩耶作品の中では上位に位置しそうなくらいにやりたい放題。
真幌キラーなる殺人鬼を巡る事件に次ぐ事件。闇雲A子も無茶苦茶なら憂鬱刑事も大概だ。そして無茶苦茶な結末に至るまで。

有栖川有栖は冬「蜃気楼に手を振る」。兄弟姉妹という点で何となく我孫子作品と双璧を為している。世界線も摩耶以外は近しい世界と 認識可能だ。過失の殺人で兄を殺してしまった弟の物語。ご都合主義的なところもあるが、視野の広がり方はみごと。

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