黒猫の三角/森博嗣/講談社文庫

3年前に7/7に11歳、2年前に7/7に22歳、1年前に6/6に33歳が殺害されるという事件が近隣で発生していた。 そして今年44歳が狙われていた。脅迫状が届いたのだ。桜鳴六画邸の女主人は44歳の誕生日パーティを開催する際に 保呂草探偵達はトランシーバーで連絡を取り合いながら、ボディーガードすることになり、屋敷、そして部屋を 監視することになるが、その最中でも不可能犯罪の密室殺人が発生してしまうが。 という展開。

森博嗣のVシリーズの第一弾である。しかしまずは本格ミステリとしての評価を下せば、低評価とならざるを得ない。 どのような言い訳があるにせよ、あまりにアンフェアにすぎるという点が大きい。トリックは結局は古典的な一つだけに支えられたもので それに頼りきりで有り、それを除いてしまえばまるで物足りないものにすぎないからだ。

小説の長さとしても無駄に長いというしかない。この半分の分量ならば、綺麗にまとまったものになろうし、 おかしな違和感も少なかっただろう。そもそも中途の意味の無いエピソードは一体なんだったのか。一作完結するつもりがないのはわかるが、一つの独立作品としてはいかがなものなのか。

とはいえ、本格ミステリとしてはジャンルとしては面白みに欠けるものの、単なるミステリとしては面白い。 今シリーズの登場人物も非常に魅力的である。今後のシリーズには本格ミステリたるところを期待しよう。

まったく本作には関係ないが、森博嗣って2000年頃に大学の理系の後輩にお勧めされたことを思い出した。これがその頃の作なので感慨深い。もっとも森博嗣を読み始めたのは遙か先、2007年のことだったが。
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