さよなら神様/麻耶雄嵩/文藝春秋

子供向けにしちゃあ行けない衝撃的すぎた前作「神様ゲーム」の続編。自称神様の鈴木太郎ものである。といっても特に前作は全く読んでいる必要はない構成となっている。

「犯人は○○○○だよ」から始まる連作短編であり、6編で構成されている。前半と後半では全く印象が異なる。
最初の3編はある意味、普通。しかし中盤での軽い衝撃を挟んで、後半3編は怒濤のごとくの連続する衝撃展開である。
もはや短編集ではなく長編に近いといっても過言ではない。
相変わらず小学生らしくないメチャクチャだなと思いつつ前半3編では軽く読めたものが、後半3編の不気味なまでの不快さ、しかも増幅していく不快さは、これぞ麻耶といったところか。
そして最後は...これはユルス。

全般的にアリバイ崩しものが多い。最初に犯人が神様より指定されているから必然と言えば、必然だ。 久遠小探偵団の主人公達がその犯人に到達するための可能性を探るというのが前半の基本パターン。 しかしその前半であっても、決して1パターンにはまることないのも面白い。

「バレンタイン昔語り」では世界がひっくり返る経験をするのが衝撃。そもそもこの一編だけで、どれだけ世界が反転したものやら。 とにかく驚異的であり、そもそもこの話は本編中、もっとも重要とも言える。短編ではなくなるのが本編から。本編から実は長編だったということが判明すると言ってもいい。 そして最後の二話へと続いていく。もはや暗澹とか言ってられない夢中さ。問題は読後の気分が沈んでしまうことくらいか。

・少年探偵団と神様
・アリバイくずし
・ダムからの遠い道
・バレンタイン昔語り
・比土との対決
・さよなら、神様


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