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浦島太郎の真相 恐ろしい八つの昔話/鯨統一郎/光文社文庫

以下の8編で構成されている短編集。
・浦島太郎の真相
・桃太郎の真相
・カチカチ山の真相
・さるかに合戦の真相
・一寸法師の真相
・舌切り雀の真相
・こぶとり爺さんの真相
・花咲爺の真相

お馴染みのお伽話の真実に迫るという作品集と思いきや、あくまでも現在ミステリ作品だったという。 現在の事件は小品ばかりであり、それだけでは短編を構成しえないようなシンプル事件が多い。
構成としては、日本酒バーを舞台に1960年頃生まれと思われる3人組による無駄話+殺人事件+昔話に絡めて解決というものとなっている。
何の脈絡もない無駄話のしめる割合が非常に多く、この部分は最後の最後まで無駄極まりないと考えてしまうほどのものだった。
その分、最後に成る程と思わせる所は、作者もわかっていたということなのだろう。

殺人事件については前述の通り、小説としてはシンプルなものであるが、昔話の再解釈と事件への当てはめはこじ付け的であり、 安楽椅子探偵物としても苦しいところだが、意外な視点からなる昔話の再解釈部分は面目躍如とばかりに楽しめるのは大きな救いといえるだろう。

無駄話部分は世代が合えば楽しめるとは思うが、この本で読みたい内容ではないのが欠点だろう。
しかし無駄話の中でも、興味深い話はあるもので、伊勢正三「なごり雪」誕生秘話は興味深かったことこの上なかった。
かぐや姫時代の伝説の二日間、初の作詞作曲にも関わらず名曲「なごり雪」と「22才の別れ」を二日間で作ったという話。一応ググってみたらwikiの「22才の別れ」の項にそれらしいことが書いてあったので一安心。
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