一週間/横溝正史

「新青年」昭和13年6月号発表の作品。

事件を捏造してでも記事を書きたい、現在の通ずるマスコミの腐った姿が、本作のテーマになっている。

主人公の新聞記者は特ダネを掴みたいのだが、なかなかヒットしない。そこで昨今、心中未遂で相手の女だけを死なせてしまった男や前科のある女性スターを 利用して一芝居打ち、それを特ダネとして記事にしようとしたのだが、実際に利用した女が死亡し、男の方に容疑がかかるという芝居そのままの展開になってしまい 主人公の新聞記者は追い詰められてしまった。猶予は一週間、これを過ぎると利用された男が全てを暴露するというのである。という展開。

新聞記者の悪戯心が招いた悪夢と、良心的な新聞記者という職業が綯い交ぜになったストーリー展開は自業自得の破滅を予感させつつも、心地よいセリフと共に終わるところが心憎いまでの演出効果を醸し出している。

なお現在、ミステリー文学資料館編の光文社文庫『悪魔黙示録「新青年」一九三八』などで読むことが可能となっている。
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テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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