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睡魔/蘭郁二郎

蘭郁二郎、昭和15年「ユーモアクラブ」二月号掲載の短編。殺人音波を取り扱った科学スパイ小説である。

高校を中退した旧友は妹連れで華やかなバーにやってきていた。犬屋をしているといい、小型犬を連れてきていた。主人公は研究所勤めの医者であり、昨今はやりの伝染病、通称「眠り病」を研究しているのだが、時も早々、連れの女が眠り病に倒れてしまう。更に眠り病は帝都東京に蔓延し、ついには死都と新聞に書き立てられる有様だ。しかし主人公も去る者、眠り病が発現したときの犬たちの様子から、恐るべき陰謀を突き止めるというお話。

序盤の平和な展開からは予想しない方向にストーリーが流れるという点は意外かもしれない。
昨今では殺人音波などといった物理的な兵器よりも、伝染病を生み出すような細菌兵器の方に恐怖を感じるものだが、当時においては光線とか電波とか、音波とかの方が大きな恐怖の対象となり得たということらしい。

犬屋の旧友は茅ヶ崎住まいということ。現在の茅ヶ崎市と言えば東京近郊のベッドタウンである。当時も鉄道にさえ乗れば東京の中心部まで近いことには違いないのだが、作中の記述を見ると、東京と湘南の間の精神的な距離は現在の比べものにならないくらい遠かった様子がうかがえる。
現在国書刊行会の「火星の魔術師」で読むことが可能。
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テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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