スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

麻痺性痴呆患者/水上呂理

「新青年」昭和9年1月号発表の作品。水上呂理の最高傑作といっても過言ではないだろう。

刑法第39条「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」の条文を活用した現在にも通用する犯罪工作という法律的探偵小説の逸品である。 痲痺性痴呆患者として死を意識した男が実の息子に遺産を残すため、何の罪もない養子を殺害しようと工作するのだが、その下準備として 法の網をかいくぐるために狂人の犯罪という工作を錬ったものの、実際はあべこべな結果になるという不可思議な事件。 様々な思惑が絡み、実際の真相はどこにあったのか。真相解明を目指した流れにはめくるめくばかりなのだ。

なお本作についても、他の水上作品と同様に論創社「戦前探偵小説四人集」で読むことが可能となっている。




以下は「妖鳥の涙」執筆時の感想。

痲痺性痴呆患者の犯罪工作/水上呂理

「新青年」昭和9年1月号発表短篇で、水上呂理の最高傑作と言っても過言ではない法律的心理の逸品だ。
法律的責任はどこにあるというのか? 刑法第39条「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」の条文を利用し、発狂状態での恐るべき犯罪計画。果たしてそれは無罪か有罪か、そもそも常人と狂人の境目はどこにあったというのだ。しかも破滅誘う錯誤が更に迷走させるばかり。そこには悲劇転がり裏に蔓延る奸計が待っていたのだ。
なお現在、残念ながら気軽に読める本がない。(古くは晶文社の「あやつり裁判」(鮎川哲也編)で読むことが出来たので、図書館か古本屋で探して見よう)
(2001/11/10初稿[妖鳥の涙])






以下は「新青年」復刻版を読んだ時の感想

「麻痺性痴呆患者の犯罪工作(検事局書記の私的調査)」/水上呂理/16ページ

刑法第三十九条「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」の条文を利用し、発狂状態での恐るべき犯罪計画。
何だか現在でも見た法の隙間を付く犯罪である。しかしその狂人の目論見は直接間接は不明ながら失敗に終わったのである。
さすがは水上呂理の凄さがここにもある。

掲載誌:新青年 昭和九年新年特大号
(2001/10/25読了)

関連記事

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

最新記事
ブログランキング
にほんブログ村 小説ブログへ

人気ブログランキングへ
スポンサーリンク
プロフィール

アイナット

Author:アイナット
WEBサイト「乱歩の世界」の読書記録ブログ版です。
ネタばれ無しの感想を書きためていきます。

月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
ブログランキング2
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。