密室殺人/妹尾アキ夫
密室殺人/妹尾アキ夫
妹尾アキ夫、「新青年」昭和12年9月号発表の短篇。
本格物だが、どうも美事なまでに大々的に創意のない物に過ぎない。やはり妹尾アキ夫の物は怪奇幻想系に尽きるようである。
同じ一組の部屋で妻が殺害された。密室だという事などから同じ密室内で眠っていた事になる夫に嫌疑が掛かるが…、そこには恐るべき殺人トリックが介在していたのである。作者も示唆するとおり創意が感じられないまさに翻訳家らしい作品である。
なお、恐らくは、現在気軽に読める本は無いと思われる。
(2003/9/25初稿[妖鳥の涙])
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学