旅客機事件/大庭武年
旅客機事件/大庭武年
大庭武年、「探偵」昭和6年11月号発表の本格短篇。
旅客機内の奇怪な殺人。主人公の操縦士と相棒の機関士、乗客二人の旅客機。ところが大問題。降りてみると、乗客は一人になっている上に一人は脳漿はみ出て死んでるのだ。俄然容疑者は消えた乗客と二人の乗組員になってしまうが…。練習機の語る救いの手、細かい時間的アリバイ、機関士の不審な挙動等等がある中、兇器の意外という点で、この探偵小説は注目に値すると言える面白さがあるだろう。
なお現在、光文社文庫「『探偵』傑作選」及び論創社「大庭武年探偵小説選 1」で読む事が出来る。
(2002/8/4初稿[妖鳥の涙])
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学