兵士と女優/渡辺温

兵士と女優/渡辺温

渡辺温が、オン・ワタナベ名義で「探偵趣味」昭和3年7月号に発表したほんの短い短篇。
兵士になった男はカフェを辞めて女優になった女に出会い、世の中の不条理を語り合うのである。戦争とは何か、金儲けの手段こそが、そしてそれにも関わる映画のネタに過ぎないと言うのだろうか。その馬鹿馬鹿しい理由のために故郷を離れ、兵士は生命を賭けねばならない。にも関わらずそれを取り上げる活動写真は感動の的、これは何という皮肉だろうか。
なお現在、光文社文庫「『探偵趣味』傑作選」で読む事が可能だ。
(2002/1/22初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

可哀想な姉/渡辺温

可哀想な姉/渡辺温

渡辺温、昭和2年10月号の「新青年」に発表短篇。
それはいかなるほど可哀想な姉だったろう。大人を嫌う姉、髭を嫌う姉、その理由も生活の、弟のための涙の花売り…。その姉は生まれついての唖で、更に病気だった。主人公は子ども時代から通じて、その可哀想な姉を最後まで食いつぶし、そして髭と恋人という大人への切っ掛けを掴むことになるのだ。悪夢のような出来事ながら、それは必要な儀式であったのかも知れない。何という効果、何という絶大なる残酷悲話だろうか。
なお現在、創元推理文庫「日本探偵小説全集(11) 名作集1」、博文館新社「叢書新青年・渡辺温」、ちくま文庫「短篇礼讃―忘れかけた名品」で読める。
(2001/11/15初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

嘘/渡辺温

嘘/渡辺温

渡辺温、「新青年」昭和2年3月号掲載の短篇。
嘘話の話比べをする会で、主人公井深君が話し出した。それがローマンスな嘘の話であった。まさに嘘のローマンスの応酬でなかなかユーモラスな結末だ。銀座の散歩を日課にしている井深君、不躾で奇妙な不良少女に出会う事になるが、ひょんな事から、カフェでお食事をする事になった。そこで井深君、外套を買うお金を提供しようかと思ったが、それがユーモラスに展開していくのである。さて、その果てにある結末とは!? 
なお現在、博文館新社「叢書新青年・渡辺温」等で読める。
(2002/8/18初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

赤い煙突/渡辺温

赤い煙突/渡辺温

渡辺温が昭和二年に発表したショートストーリー。
初出については私は知らない。赤い煙突は、黒い煙突二本に挟まれているのだが、ちっとも煙を吐かない。少女は、病の床からこれを眺め、自分に例えてみるのだった。それから歳月は過ぎたが、相変わらず赤い煙突は煙を吐かなかったが、それを悲しむ少女であるが、突如として現れた唄う青年の立ち去りし後、しばらくの間のみ赤い煙突は煙を吐き始めた。それはそれで、なぜと、少女には疑問が付きまとうが・・・。 
なお現在、青空文庫で読む事が可能である。 
(2002/11/22初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

「花嫁の訂正 ―夫婦哲学―」/渡辺温

「花嫁の訂正 ―夫婦哲学―」/渡辺温/12ページ

ああっ、美事な配偶者取り替え術。一カ年の新婚夫婦二組が仲良く交際していたが・・・というユーモア話。
掲載誌:新青年 昭和四年九月号(第十一号)=一冊八十銭
(2001/6/21読了)

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