天佑/羽志主水
この時期に日米戦争を予期し、なおかつ資源が無尽蔵な米国に対して、日本が資源欠乏症であり、戦争が長引くにつれて、 倹約でも追いつかないことを予言しているという点で興味深い。
劣勢になった日本人の神頼み思想がシニカルに描かれている点が、羽志主水作品らしいところも注目される。
本作についても、他の羽志4作品同様に論創社「戦前探偵小説四人集」で読むことが可能だ。
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学
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羽志主水、「新青年」大正15年12月号発表の短篇。
時計が正確な欧米とは異なり、時計が不正確という今では信じられない日本の現状だったが、ラジオの長唄「越後獅子」が決定項になったのである。火事が発生し、焼け跡から、手拭いで首が絞められた女の死体が出るという事件。しかも夫たる男とも頻繁に口喧嘩しており、加えて保険金までかけていたというのだ。こうまで揃って、疑われてしまうのだが、事件の真相とは如何なる物だったか。
論創社「戦前探偵小説四人集」で知ったが、それにしてもアリバイになった長唄が間違えているとは、これは作者が途中で気づけば、実に惜しいアリバイ崩し物になりえたのかもしれないと思うと、何となくもったいなく思ってしまうのはきっと現時点の感想だからだろう。
なお現在、光文社文庫「新青年傑作選」や論創社「戦前探偵小説四人集」等で読む事が可能である。
(2003/9/25初稿[妖鳥の涙])
火事の跡から死体が一つ、しかしその死体にの首には手ぬぐいが巻き付いていた、という事件。推理的には面白いものもある。
掲載誌:新青年 大正十五年第十四号(十二月号)=一冊六十銭
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火事の跡から死体が一つ、しかしその死体にの首には手ぬぐいが巻き付いていた、という事件。推理的には面白いものもある。
掲載誌:新青年 大正十五年第十四号(十二月号)=一冊六十銭
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タイトルの蝿の足から犯人の範囲を推理するいうものであるが、どうもやや半端な感は否めないだろう。
掲載誌:新青年 大正十四年第九号(八月号)=一冊五十銭
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