明智小五郎事件簿Ⅰ/江戸川乱歩/集英社文庫

久々に乱歩を再読したくなり、懐かしの平山雄一氏の年代記付きだったので、本シリーズを新規購入。

やはり江戸川乱歩を読むと、凄みも小説としての読みやすさも群を抜いていると思わずにはいられない。

収録作は「D坂の殺人事件」「幽霊」「黒手組」「心理試験」「屋根裏の散歩者」。特に「心理試験」「屋根裏の散歩者」の 完成度は改めて読んでも圧倒的だ。

本シリーズは時代の流れを読めるので、その点も楽しい。

幽霊塔/江戸川乱歩、カラー口絵宮崎駿/岩波書店

幽霊塔はもう5回目くらいだとは思うが、この本はカバーだけではない。
冒頭16ページにも及ぶとても細かいカラー漫画。それが宮崎駿と幽霊塔との出会い、
そしてその元になった黒岩涙香版、さらには原作「灰色の女」に至るまで。
「カリオストロの城」を作る切っ掛けとなった「幽霊塔」というばかりではない。
それは宮崎駿の原点とも言える貴重な漫画となっているのだ。そして幽霊塔の冒頭の出会いの絵コンテまで。

さて、肝心の幽霊塔の部分には挿絵が挟まれていないのは少々残念だが、さすがに読み過ぎて覚えているので、
「幽霊塔」本編はサラッと読んだ。地下の迷路部分が意外に短い点、法が全く役に立ってない点、森村探偵の顛末など
もう少し何とかして欲しい点はあるにせよ、やはりやはり何度読んでも探偵趣味に飛んだ面白い通俗冒険活劇だ。

鬼/江戸川乱歩

鬼/江戸川乱歩

江戸川乱歩、「キング」昭和6年12月から翌1月に掛けて三回分載の中篇本格探偵小説。
主人公達は血まみれの犬を見かけた。それだけでもギョッとするというのに、しかもそのうちの一匹が人間の右腕をくわえていたのだ。そこから女の死体を発見するが、それが顔のない死体。藁人形の謎も絡んでくる本事件。物的証拠、アリバイ不成立、そして動機、これらの点からある男が容疑者になったが!? トリックはドイルからの借り物ながらも、恐るべき陥穽だ。
なお現在、光文社文庫「 目羅博士の不思議な犯罪」等で読める。
(2003/9/25初稿[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

毒草/江戸川乱歩

毒草/江戸川乱歩

江戸川乱歩、「探偵文芸」大正15年1月号掲載のほんの短い短篇探偵小説。
主人公と友人は小川の側のじめついた所にそれを発見した。それは毒草、普通の人には全く効かない無意味な草だが、ある目的の為には有用な毒草なのだ。それは堕胎なのである。戦前堕胎罪が重罪だった時の本作はその恐怖を描いているのだ。主人公と友人の毒草談義、実に思わずなのか声が大きかったのだから、主人公は戦慄を覚えずにはいられなかったのだ。
なお現在、創元推理文庫「D坂の殺人事件」等で読める。
(2003/9/25初稿[妖鳥の涙])


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灰神楽/江戸川乱歩

灰神楽/江戸川乱歩

江戸川乱歩、「大衆文芸」大正15年3月号発表の本格短篇。
それは衝動的な銃殺事件。銃音も誤魔化せる状況で指紋等の物的証拠は皆無。それでも起こる犯人の疑心。すぐ外では被害者の弟が野球遊戯を楽しんでいる。そのボールが家の側まで飛んできた事こそが灰神楽の陥穽へ繋がっていくのであるのだが……。しかし考えれば考えるだけこの灰神楽トリックは恐るべき物を秘めていたではないか!? 
なお現在、創元推理文庫「人でなしの恋」等で読む事が可能である。
(2003/9/25初稿[妖鳥の涙])


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