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聖悪魔/渡辺啓助

聖悪魔/渡辺啓助

渡辺啓助が「新青年」昭和12年1月号に発表し、連続短篇の掉尾を飾ったもの。
牧師の男の内なる狂的な悪質。しかも癲癇の朦朧状態になったら、それを抑制する自信もない。だからこその「悪魔日記」だった。これに空想の悪魔思念をいわば封印したのだ。しかしある時、純粋な弟子に読まれて悪魔日記は解放され、空想を超越してしまう状況を作り出してしまったのだ。この奇妙な暗示。空想の産物はあくまでそこに留まってくれていたというのだろうか。
なお現在、国書刊行会「聖悪魔」等で読める。
(2001/12/08初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

タンタラスの呪い皿/渡辺啓助

タンタラスの呪い皿/渡辺啓助

渡辺啓助、「新青年」昭和12年4月号発表の短篇。
主人公は上野公園近くのある遺作展覧会でタンタラスの呪い皿という作品、しかも買約済となっているものに直面する。タンタラスの永劫の渇き地獄。そして肖像画の不思議。現れたるヴェールの女の悪夢のような暗示的言葉。主人公は戦慄しつつも、タンタラスの呪い皿に纏わる事を調査してみるが…。恐るべきはタンタラスの呪い皿に込められた悪魔的呪詛の念であったのだ。
なお現在、国書刊行会「聖悪魔」等で読める。
(2002/8/20初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

血蝙蝠/渡辺啓助

血蝙蝠/渡辺啓助

渡辺啓助、「新青年」昭和12年2月号発表の短篇。
十五歳の少年はハッキリこの種の不思議な物音を楽しんだに違いなかった、深夜の小学校校舎。遊びで忍び込むがそこには悲しくも縁がなかったという憧れがあった。不断から暗闇を好み夜は明らかに元気になる不可思議な匂いだった。三日連続の小学校の闇蝙蝠遊には、しかし恐るべき罠が待っていたのだ。ああっ、血の悪霊よ。それに悪意が有るから邪なのだ。決して蝙蝠でない。
なお現在、国書刊行会「聖悪魔」等で読める。
(2002/5/8初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

血のロビンソン/渡辺啓助

血のロビンソン/渡辺啓助

渡辺啓助、「探偵春秋」昭和11年10月号発表短篇。
古物商で手に入れた長椅子で見付けたるは血ぬられたる花というなぜか思わせぶりで不気味なタイトルが付いた荘重な写真アルバム。その十二枚の写真には美女の姿が映り込んでおり、しかも万国美女博覧会の如くだ。しかしその中の日本美女がミスニッポンに輝いた美女でありしかも失踪中という奇々怪々な符合。さて血ぬられた花の真意とは!? ロビンソンの為した最終章とは如何なる物だったか!? 
なお現在、国書刊行会「聖悪魔」等で読む事が可能である。
(2002/7/12初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

灰色鸚哥/渡辺啓助

灰色鸚哥/渡辺啓助

渡辺啓助、昭和10年11月刊行の単行本「地獄横丁」が初出の本格的短篇。
インコの言葉は灰色の如く、黒でも白でもない灰色。インコの語彙の研究は謎の言葉を聞いたという盲目老人から発した。そして更に新しい謎のような語彙はインコの口から。インコを介する奇妙な通信なのか!? 盲目の老人の自殺未遂事件、首無し死体事件等々が本篇は盲目の哀しきまでの悲劇だったのである。ああ、恨むべきトリック…。
なお現在気軽に読める本はない。数年前まではちくま文庫「渡辺啓助集」で読む事が可能だったが。
(2002/9/24初出[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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