殺意(創元推理文庫/フランシス・アイルズ/大久保康雄)
倒叙形式の探偵小説で、犯罪心理サスペンスに優れた圧巻の面白さ。
主人公の小男が犯した完全犯罪を描ききると同時に、厳しい現実も少しつけ加える事で圧倒的読後感を残してくれる。
犯罪者の傲慢とは言え、妙に感情移入してしまう所もあり、正義と悪意とは主人公の主観によりけりだと実感してしまうのだ。哀れむべき犯罪者。
恋愛と憎悪と無関心が生んだ本作は、主人公犯罪者の内なる殻を破らせたが、破りすぎた外なる殻の外には当然の結果が待っていたのである。
恋愛の結果、妻に対する邪険、そして・・・、それを原因とした第二の企み。医者らしき内的殺人方法。とにかく面白さは抜群なのだ。
(2002年9月読了)
主人公の小男が犯した完全犯罪を描ききると同時に、厳しい現実も少しつけ加える事で圧倒的読後感を残してくれる。
犯罪者の傲慢とは言え、妙に感情移入してしまう所もあり、正義と悪意とは主人公の主観によりけりだと実感してしまうのだ。哀れむべき犯罪者。
恋愛と憎悪と無関心が生んだ本作は、主人公犯罪者の内なる殻を破らせたが、破りすぎた外なる殻の外には当然の結果が待っていたのである。
恋愛の結果、妻に対する邪険、そして・・・、それを原因とした第二の企み。医者らしき内的殺人方法。とにかく面白さは抜群なのだ。
(2002年9月読了)
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学