蜘蛛とかげ団/光文社文庫/辻真先
江戸川乱歩にオマージュを捧げた作品と言えよう。
乱歩パロディが数々とそこかしこに登場し、飽きさせない。それだけでユーモアを勝ち取れる面白さ。
ついでに迷犬ルパンシリーズスペシャルというものでもあるらしい。犬のルパンが探索役も兼ねてくれる。
そもそもこのタイトルからして、まさに乱歩、全てが隠されている重要なタイトルだというから面白い。まさに黒蜥蜴のような怪物とその相棒犬、これがまた蜥蜴のような姿で恐怖を振りまくというのだから、面白い。更にその標的が美女とあの愛犬、しかもメス限定なのだ。犬好きには辛い展開もある。たとえば、発端からして、謎のような強盗に愛犬家が犬を食べさせられてしまう凄惨な事件が起こるのだ。その犬の名前がチワ夫なる笑わせる名前でも想像するだに悲惨だ。裏切りと憎悪の中も、この作品は、軽い調子のあくまで明るいユーモアドタバタミステリー、しかし笑いの中にも怖さあり、一種不可思議な作品と言えるだろう。
(2004年2月読了)
乱歩パロディが数々とそこかしこに登場し、飽きさせない。それだけでユーモアを勝ち取れる面白さ。
ついでに迷犬ルパンシリーズスペシャルというものでもあるらしい。犬のルパンが探索役も兼ねてくれる。
そもそもこのタイトルからして、まさに乱歩、全てが隠されている重要なタイトルだというから面白い。まさに黒蜥蜴のような怪物とその相棒犬、これがまた蜥蜴のような姿で恐怖を振りまくというのだから、面白い。更にその標的が美女とあの愛犬、しかもメス限定なのだ。犬好きには辛い展開もある。たとえば、発端からして、謎のような強盗に愛犬家が犬を食べさせられてしまう凄惨な事件が起こるのだ。その犬の名前がチワ夫なる笑わせる名前でも想像するだに悲惨だ。裏切りと憎悪の中も、この作品は、軽い調子のあくまで明るいユーモアドタバタミステリー、しかし笑いの中にも怖さあり、一種不可思議な作品と言えるだろう。
(2004年2月読了)
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学