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火車と死者 /角川文庫/高木彬光

神津恭介シリーズの長篇探偵小説。
最初こそ怪奇性に溢れて興味深くあったが、終わってみればどうも今一つ。話がどうも神津長篇らしくないのだ。
(2000年12月読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

悪魔の嘲笑/角川文庫/高木彬光

神津恭介シリーズ。
新聞社に現れた男はらしくない弁護士を名乗るが、いきなり毒殺された。しかも即効性のはずの青酸カリなのである。この男の最後のセリフと過去の毒殺事件から、複雑に事件が入り組んでいくのだ。ただ面白味に欠けるとしかいいようがない。個人的好みの本格型で無いし、驚きという物にも欠けているのである。
(2002年3月読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

信長の棺 日本経済新聞社 加藤廣

信長は本能寺で滅したが、その遺骸は本能寺から消えていた。その謎に挑んだのが本作。
時の首相たる小泉首相も読んだというので話題沸騰になっている一書だ。

小説的には唯一主役に「信長記」著者の文筆家・太田牛一を据え、その謎に迫るというもの。本能寺前後から主に秀吉末期時代までを舞台にしている。
まさに創作ではあり、その謎解き仮定も全く現在の史料で示唆されるところでないところが歴史学的には減点ではあるのだろうが、創作という名で当時の権力闘争の中をユニークに分析し、そして信長像とその謎を築きあげたのは興味深く、あるいは真実に近いものかもしれないと夢想をもさせる。
史実で見えているところは非常に薄っぺらく何が真実か何が虚実かはわかりようもない。夢想に耽れるところが歴史ロマンの素晴らしいところと言えるだろう。
(2005年11月読了)

テーマ : 書評
ジャンル : 本・雑誌

人形はなぜ殺される ハルキ文庫 高木彬光

神津恭介活躍の長編本格推理。
題名の通り、人形が殺される理由が最大のミステリである。私は第2の事件、半分くらい読んだところで犯人の名前とその第2の事件のトリックはわかった。しかし残りの部分は完破できなかった。やはり完全解決は難しい。
(2000年4月読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

刺青殺人事件 ハルキ文庫 高木彬光

高木彬光が乱歩に送り、絶賛されたレビュー作。
神津恭介シリーズの走りでもある。日本探偵小説史上で密室を使った走りとも言える重要作品であり、ことに心理の密室には愕然した。アリバイ崩しには首をひねるような内容だが、大東亜戦争終戦直後に作られた作品と考えると、マイナスにもならないか。
(1999年12月読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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