博士邸の怪事件/浜尾四郎
博士邸の怪事件/浜尾四郎
浜尾四郎の第一長篇で元は昭和6年にラジオドラマとして書かれた。それだけにセリフばかりで、会話だけで構成されてるに等しい。
藤枝真太郎初登場長篇でもある本篇、死亡推定時刻と実際証言が余りにも食い違うという奇々怪々な展開で、しかも容疑者達の証言は妙な所で一致しているのだ。まさに当局は惑乱するばかり。と、中途までは論理もそれなりに面白く、どういう解決をしてくれるものか、期待させるが、結末のヘンテコさにはガッカリしてしまうこの反動だ。
なお、現在春陽文庫「博士邸の怪事件」で読める。
(2002/1/28初稿[妖鳥の涙])
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学