氷を砕く/延原謙
氷を砕く/延原謙
延原謙、「新青年」昭和7年6月号発表の短篇。
泥棒は入り込んだ家で死体を発見するという怪事件に出くわしてしまう。更には無気味なまでの氷を砕く音。看病にでも使うつもりだというのだろうか。多くの証言と展開から露見を余儀なくされたこの復讐事件。辛苦を分かち合った友人も、恋愛が絡むと悲惨だったのである。大した効果を上げているとも思えない作品ながらも、なお現在、光文社文庫「新青年傑作選」等で読む事が可能である。
(2002/5/27初稿[妖鳥の涙])
テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学