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氷を砕く/延原謙

氷を砕く/延原謙

延原謙、「新青年」昭和7年6月号発表の短篇。
泥棒は入り込んだ家で死体を発見するという怪事件に出くわしてしまう。更には無気味なまでの氷を砕く音。看病にでも使うつもりだというのだろうか。多くの証言と展開から露見を余儀なくされたこの復讐事件。辛苦を分かち合った友人も、恋愛が絡むと悲惨だったのである。大した効果を上げているとも思えない作品ながらも、なお現在、光文社文庫「新青年傑作選」等で読む事が可能である。
(2002/5/27初稿[妖鳥の涙])


テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

「ものいふ死体」/延原謙

「ものいふ死体」/延原謙/35ページ

百枚読み切りシリーズだが、全く詰まらない。今まででダントツの駄作だろう。
スパイ探偵小説で、同じ顔の人物と言うことで主人公はある種冒険に巻き込まれるが。

掲載誌:新青年 昭和八年六月号
(2001/10/9読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

「ドンドの淵事件」/延原謙

「ドンドの淵事件」/延原謙/16ページ

犯罪動機が面白い本格物。ドンドの伝説に繋がる展開だ。

掲載誌:新青年 昭和七年十二月号
(2001/10/3読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

「三ヶ月の日記」/延原謙

「三ヶ月の日記」/延原謙/15ページ

連続短篇第六話。
オチはしょうもないものだったが、何故かニュースにならない泥棒事件の泥棒の心理の動き。取り立てたものはないが、まぁそれなりの面白さだろう。

掲載誌:新青年 昭和七年十一月号
(2001/10/3読了)

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

「金・金・金」/延原謙

「金・金・金」/延原謙/15ページ

連続短篇第五話であるが、「身売」「大尽」の二篇から成る。
さすがにネタも尽きたのか、単なる金が絡んだペテン小説、詐欺小説に過ぎず、全然駄目である。

掲載誌:新青年 昭和七年十月号
(2001/9/27読了)


■補足■
新青年 昭和七年十二月号に、懸賞読者採点の当選発表があった。この十月号の創作に対するもので、以下に掲げる。(数字は総ポイント数だと思われる。)

1位.海野十三「爬蟲館事件」 507428 平均90
2位.大阪圭吉「デパートの絞刑吏」 477808 平均85
3位.渡邊啓助「美しき皮膚病」 465540 平均83
4位.甲賀三郎「川波家の秘密」 459756 平均82
5位.夢野久作「幽靈と推進機」 455352 平均81
6位.葛山二郎「染められた男」 452864 平均80
7位.延原謙「金・金・金」  438360 平均78
8位.勝伸枝「これでいいのかい」  432740 平均77

テーマ : ネタバレ無し探偵小説
ジャンル : 小説・文学

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